健康なのは、その人が偉いからじゃない
先日他界された、坂本龍一さんが語った死生観(朝日新聞2023年4月3日付)
「人間というのは、愚かなもので、自分の意識、つまり脳だけが過剰に肥大している。自分がコントロールできている部分なんて、僕は5%くらい。自分の意識だけが自分の生を決めているなんて、錯覚に過ぎない」
「病気になるのは弱くて価値が低くなる? そんな偏見や差別は、無知としかいいようがない。僕たちは自分たちの免疫システムに依存して生きているだけ。健康なのは、その人が偉いからじゃない」
確かに、中年過ぎても健康で活動的な人たちを見ると、食生活に気を付けたり、運動したり、身体にいいことをしているんだろうな、偉いな
と思い
あちこちガタがきている人や病気を患っている人を見ると、食生活が乱れていたのかな、身体動かしてなかったのかな、と否定的な見方をしてしがち(私の場合)
だけど、それだけだろうか・・・と時々思ってた
ある人は、100歳超えても驚くほど元気だったりする
寝たきりじゃなく、頭もまずまずしっかりしている
かと思えば、まだ60代で病を得て亡くなる人もいる
世界的に有名な音楽家だろうが、そのへんの町のおじいちゃんだろうが、関係ない
タバコを吸おうが、酒を飲もうが、健康オタクだろうが、これも関係ない
健康で長生きできるよう心掛けるのは、もちろんよいことと思う
でも、自分の意識や努力だけで、それができるとは限らないんだと思う
病気(身体もメンタルも)になるのは弱い人で、ダメな人
私の実家は、この考えだった
でも、違うんじゃないだろうか
坂本さんは、「痛みに弱い」と仰った
私も痛みに弱い 痛いのは嫌です
あの世へ旅立つ前に、苦しまれたと読んで、気の毒に思った
痛みを感じず、ラクに旅立った欲しかった